年が明け、2009年がいよいよスタートした。100年に一度の金融不安などと言われ、マスコミも連日雇用不安を唱えるので、かつて無いほど緊張し新年を迎えた。とは言いながら、年末年始となれば、毎年恒例の儀式が待っていた。紅白、年越しそば、初日の出、初詣。。。
初詣と言えば毎年おみくじを引くが、今年は運のいいことに、”中吉”であった。運がいいと思うのは、中吉の頃合いがいいと思う、日本人の性からであろうか?
おみくじには、こう記してあった。
「苔むせる 山の岩が根 千代へても 動かぬほどの 心ならまし」との言葉があった。
「心を決めて色々と騒がず、迷わず、今までの事をつとめれば良し。何事にも手を出してはいけません。常に控え目にして事をなさい。」と、併記してある。(感謝!)
今までの事をつとめれば(努めれば?務めれば?)、というフレーズが妙に気になった。これは我々PMグローバルにとって、何であろうか?
というのは、我々のサービスをクライアントに説明する際、上手く言葉に言い表せないもどかしさがある。 プロジェクト・マネジャーを派遣するとか、ITコンサルタントとか、一般的な言葉を使おうとするが、どれもしっくりこない。確かに”プロジェクト”をマネージするが、管理だけをしているのではない。また確かに”ITに関するコンサル”ではあるが、ITのアーキテクチャーや業務ソフトウェアについて、それほど詳しい訳でもないし、それを売りにしてはいない。
では、一体何か?
我々が提供するのは、プロジェクトという‘改革’を推進する、プロフェッショナルなサービスである。改革を推進するには色々な手法や理論があると思うが、ここでは我々が行っていることをお話ししたい。
まず、改革する目的や意義を十分理解した上で、現場での問題点を探る。通常、こうしたプロジェクトを推進する場合には、現場では戸惑いや混乱、反感等が起こる。ここに対して、弊社のメンバーは、何に対して現場が戸惑い、混乱するのかを見極め、適切な言葉で社内での共有化を図る。現場での反感については、トップダウンだから、といって押し付けない。大義名分だけを唱えない。何に対して反感しているのか、本質を見極める。
次に、解決策を一緒に探る。当然、これまでの業務とは違うことを行うので、現場のスタッフにとって容易なことではない。また、プロジェクト(改革)の旗振り役である組織の上層部にとっても、細かい対応策を指導することは現実的には不可能であろう。結局、改革と言いながらも、実務については現場で考えるしかない。通常、現場で期待されるのは”改善”活動である。しかしプロジェクトについては、これが自身の”改革”となってしまうので、一筋縄ではいかない。時間もかかるし、根気も必要だ。だが、プロジェクトの成否の分かれ目になるので、非常に重要である。弊社のメンバーも根気強く考える。
最後に、こうして導かれた改革を遂行する上での解決策を、改革の推進者である組織上層部に理解を求める。当然、中途半端な妥協案では、当初示された改革にはならないわけであるので、改革に値する解決策を提案することになる。
例えば、古いシステムから新しいシステムに移行する際、どう現場サイドと折り合いを見つけるのかが、よく問題となる。現場サイドでは、なるべく混乱を起こさないようにと、ついつい安全策をとりたがる。一方、プロジェクト推進者にとっては、早く新システムに移行したいと思うので、即時移行を唱える。仮に旧システムを並行して使うことが必要だと判断すれば、これをどう社内で了解を得るかが、ポイントとなる。プロジェクトを推進するといいながら、あえて反対意見を聞くのは本来の目的とは違うと思いがちだが、全く受け入れられないシステムを導入しても意味がない。改革推進者が受け入れられるポイントと、現場が受け入れられるポイントを探る必要がある。それも両者が納得できる言葉を使って。ここでは現場レベルの視点から、会社レベルでの言葉に置き換えることがポイントとなる。こうした場面ではリーダーシップが求められ、我々もプロジェクト推進の”プロ”として動くことが必要となる。
結局、我々の仕事とは、既存業務と改革との狭間で、現場の空気を読みながら、幾つもの小さな改革を推し進めるリーダーを引き受けることである。プロジェクトを管理するだけではないと言った理由は、ここにある。
文責:木暮