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Vol.6 グローバルプロジェクトでの心構えって? ―ビデオ・電話会議編―

昨今の経済状況の悪化から、海外出張を取りやめ、ビデオ会議や電話会議をするケースが増えている。費用的には当然割安にはなるのだが、コミュニケーションにおいては、効率性は格段に落ちてしまう。どうすれば効率的な会議が行えるものか、考えてみたい。

事前準備を普段以上にしっかりと行う
時間も効率性も限られるビデオや電話会議では、Agendaを明確にしておく必要がある。会議の目的はもちろん、参加者の妥当性、トピックの項目数、資料の事前配布・翻訳、日本側参加者への事前ヒヤリング、論点の整理、等々を主催者は行うべきだ。意外にあるのが、日本側での意見が割れ、会議の場になって片方だけの議論となってしまうケース。会議のオーナーは、こうした事態を避けるため、事前にディスカッションポイントを明確にしておく必要がある。意見調整が出来ないまでも、どういう状況で会議を進行させるか事前に理解するべきだ。

意見や立場を明確にした発言を心がける
遠隔地の相手と会議をすれば、発言者の表情を確認することは難しい。そもそも日本人は相手の発言の行間を読むように躾けられているので、この環境は致命的である。こうした状況では、普段以上に自分の意見や立場を明確に伝える必要がある。その発言が賛成なのか反対なのか、単なる情報提供なのか、課題提起なのか、しっかりと伝える。ファシリテーターは会議の冒頭で、こうした発言を促すように簡単なルールを提案するといい。わずかな各人の気遣いで、全体の成果が格段に変わる。

会議進行のスピードは普段の3割減に止める
参加者全体の理解度が見えにくい電話会議やビデオ会議では、会議進行のスピードは普段より3割程度落とすといい。更に通訳が入れば5割程度と思ったほうがいい。全員が共通の認識でいれるか、発言の趣旨が伝わったかなど、ファシリテーターは絶えず確認しながら進める。通訳について言及すると、過度に期待してはいけない。これは通訳者の技量というよりは、発言者の技量(特に日本人に良く見られる、どっち着かずの発言など)によるものが多いと思うが、いずれにせよコミュニケーション・ロスは多分にある。ファシリテーターは通訳者に対しても、会議のディスカッションポイントや、発言者の立場・思考のくせ、そもそもの会議の目的(誰かの承認を得る、情報を相手に伝えアクションを促す)等、事前にインプットしておくべきだ。

クロージングをしっかりする
各会議のクロージングでは、特に注意をしたい。通常の会議であれば、ホワイトボード等を活用して、To-doやIssueなどを確認できるが、こうした会議ではそうは行かない。ファシリテーターは必ず、会議の成果や宿題事項・課題、及びそれらのオーナーや期日、完了条件等を全員で確認する。特に定例会議となる場合には、必ず予定された時間で終了させ、会議の成果を明確にしておくと良い。そうすることによって参加者の参加意欲を高め、自ら積極的に活用しようと思うからである。また、議事録もタスクや決定事項、課題や情報など、趣旨が分かるようにカテゴリ分けしておく。参加できなかった人が見ても、一目で分かるので便利だ。

 

蛇足となるが、会議の冒頭や終わりには、アイスブレーク的な要素を盛り込むといい。出張であれば昼食時や休憩時間、チームディナーなどのイベントでお互いのコミュニケーションを育む時間がとれるが、電話会議やビデオ会議となると、どうしても機械的な会議となりやすい。EQの観点からも、多少オフビジネスな話題やジョークを盛り込むのは必要だ。

文責:木暮