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グローバルのヒント

木暮知之のインサイト

2025年6月13日

信頼される人に共通するもの

仕事を任せられる、相談に乗ってくれる、秘密を守ってくれる──。信頼できる人には、いくつか共通点があり、そのひとつが「相手の視点に立てること」。彼らには、他人の感情や立場を理解する力「共感力(Empathy  エンパシー)」があるように感じます。

 

エンパシーが高い人は、自分とは異なる文化や価値観を持つ人の視点に立つことができ、変化に強く、判断が的確で柔軟に対応がとれます。多様な職場やグローバルの環境下でとても重要な力です。

 

また、相手に配慮した振る舞いができるので、ハラスメントの予防につながります。クレーム対応やチームビルディングにも役立つほか、リーダーシップや交渉、調整型業務でも力を発揮できます。

 

                         

 

共感力は対人対応の中で磨くことが可能です。多様な人々との対応が求められる状況を創り出し、対人対応の場を提供するのが、イマーシブ・リアリティ研修です。リアルな場面設定で一定の「役」になりきる経験ができます。たとえば、気難しいデザイナー、慇懃無礼な弁護士、木で鼻をくくったような物言いの医師の役になってもらったり、そうした人たちを相手に話を進めてもらいます。職場では体験できないような視点を得て、自分がその役割を担うのです。

 

役になりきる、というと「演技力」を想像される方もいるかもしれません。

 

演技力は感情や状況を表現する、外面的に表出させる力です。また、本心を隠した態度や振る舞いを指す時にも使われます。一方、共感力は相手の視点に立って心から理解する内面的な力であり、演技力とは異なります。

 

シナリオも台詞も用意されていないイマーシブ・リアリティ研修では、たとえ演技力があっても、あまり役に立ちません。その都度、自分と一体化したキャラクターが取るべき言動を自ら考えて動く必要があるからです。

 

今まで経験したことのない立場になった時に、何を考えてどう動くか。想像だけでなく、実際に相手の立場になってみる。そうして初めて直接的に共感し、相手に寄り添う、とはどういうことかが分かるようになります。

 

相手と同じ目線に立てる人は、信頼されるのです。(了)

 

いかがでしたか。イマーシブ・リアリティ研修について、もっと知りたい方はこちらからお気軽にお問い合わせください。